新しく発行されたアディダスの特許があります
これによると新しいサッカーシューズをアディダスが開発中のようです。
シュートの時とドリブルの時、パスの時それぞれに適したシューズの形状に自動的に変わるシューズです
今日はその内容について解説します
アディダスの新しいサッカーシューズの紹介 アディダス特許の解説
これはサッカーシューズの特許です
アディダス特許の説明
特許明細書は43頁もあるのでこの記事では書いてある内容を分かりやすく解説します
特許発明の背景
特許明細書にはこのサッカーシューズを発明した背景をこう書いています
『サッカーにおいて、競技者の足は一般に、例えば試合などの非常に様々な状況でボールと接触する。例えば、ゴールを狙ってシュートすることを意図してボールを蹴る、
他の競技者にボールをパスする、ドリブル中にコントロールしてボールをキープする、チームメートのパスの後にボールを受けるなどの可能性がある
今までの球技用シューズは、例えば、アッパー上にボールとの摩擦を高めることを意図したフィン状の突起部を有する構造化された表面を有し、例えば飛んでいく間にボールをスピンさせるサッカーシューズが知られている
しかしながら、そうしたシューズは、構造化された表面のために、ボールをコントロールすることになると最適ではなくなる』
技術内容を一言で言うと
サッカーシューズのアッパー部分のボールが当たる部分がシュートやパスなどの場面に応じて盛り上がったり平らになったりして、アッパーの形状と摩擦係数が自動的に変化します
特許の図面
特許に書いてある図面の例です
サッカーシューズの構造の説明
図1Aをみるとアッパーのボールを蹴る部分に線状の盛り上がり構造物(アクチュエーター)があります
これが突起になっていて電動で出たり引っ込んだりします
アクチュエーターは電気ポリマー、形状記憶合金、圧電素子等です
また図3Aでは別の例として空気ポンプの例が示されています
空気ポンプの力でアッパーが盛り上がったり平らになったりします
空気ポンプの動力は選手が走ったりジャンプしたりする力で空気を圧縮するので電池が必要ないとのことです
サッカーシューズ制御方法
シューズには高度なセンサーが入っていて選手のさまざまな動きを判断します
パスなのか、シュートなのかドリブルなのかを判断します
シュートもロングシュートなのかショートシュートなのかを判断します
この技術を使えば、例えばFWがゴール前にドリブルして突入する場合はドリブルに適したシューズのアッパー
の形状と摩擦係数にして、そこからシュートに行くときはシュートに適したアッパーの形状と摩擦係数に自動
的に変化させることができます
何がいいのか
この技術を使うとシュートの時とドリブルの時、
パスの時それぞれに適したシューズの形状に自動的に変わるシューズが実現できます
実際の特許明細書はこちら
特許番号は特許6364438です
実際の特許明細書はこちら(特許庁のシステムに飛びます)
まとめ:アディダス特許に対する感想
通常、特許明細書は20頁くらいが一般的ですが、このアディダスの特許は43頁もあり、本気度が見えます
技術内容も現在の技術で実用化できると思います
また、アッパーの盛り上がり方は選手によって好みがありますから、
選手一人ひとりに合わせてオーダーメイドできると思います
オーダーメイドというより、ノートパソコンかスマホをシューズに接続すればアプリで変えることができるはずです
アディダスが早く実用化することを期待しています
以上になります。それでは、ありがとうございました。